アンジェラ・マオの女活殺拳

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原題:合気道
出演
アンジェラ・マオ (茅瑛)
カーター・ワン (黄家達)
サモ・ハン・キンポー(洪金寶)
パイ・イン (白鷹)
ブルース・リャン(梁小龍)
ラム・チェンイン (林正英)
監督: ファン・フェン
1973年度作品
    
ブルース・リーによってもたらされた空前のカンフーブームによって、日本でも劇場公開された作品。

1934年日本軍占領下の韓国で、合気道を習っていたアンジェラ・マオ、サモ・ハン、カーターワンの三人は、 師匠から中国で合気道の道場を開いてくれと言われ、中国に帰り、ある町で道場をひらく。その町には日本人が開いた黒熊道場があり、 町で好き放題したい放題していた。あまりに理不尽な日本人の行動に、アンジェラたちは、最初は師匠から言われた「忍耐」という 言葉に誓って、我慢していたが、ついに怒り爆発!日本人らを叩きのめすのだった・・・!

アンジェラ・マオって誰?という人は「燃えよドラゴン」でブルース・リーの妹役を演じていた人といえばわかるだろう。 ブルース・リーが彼女を妹のようにかわいがっていたことは有名で、武術指導もしてあげたそうだ。1950年9月20日生まれの台湾 出身で、19歳の頃、彼女の友人がこの作品の監督、ファン・フェンに紹介し、すぐに長期契約を結んで一躍スターとなった。 彼女の主演作品は10本近く作られており、当時の彼女の人気がうかがえる。

さて、この作品は日本人でも腹が立つバカな日本人が登場する「ドラゴン怒りの鉄拳」のような反日映画である。 もう、日本人と日本人の手下に甘んじている人々が言ったり、やったりすることが理不尽きわまりなさすぎる! その理不尽な行動をいくつかあげてみよう。

@アンジェラ、サモ・ハン、カーターワンがおしゃべりしていると、突然、引越のサカイのCMにでてくるオヤジによく似た日本人 が登場し、アンジェラにいやらしい行為をしようとして、サモハンに殴られて、「バッカヤロー!かかれ!」と手下が登場しケンカ。

A サモハンが屋台で飯を食っていると、日本人の手下役のブルース・リャンがこれまた店にいた女の子にいやらしいことを して、サモハンが「やめろ!」と言ってケンカ。

Bブルース・リャンがラム・チェンインなどチンピラをつれて、町の市場に買い物に行く。たくさん買うものを用意してから「ツケにしてくれ。」と 言い、「ダメです。」と言ったら、「コノヤロー」と近くにあった熱湯を、売り物の生きた魚やニワトリにぶっかけ、 最後には許しを乞うおばさんにもぶっかける。そこでこれまたサモ・ハンが登場してケンカ。

Cアンジェラが自分の道場で、人々に合気道を教えていると、バカ日本人があらわれ、「合気道は日本の植民地の武道だ。 日本の許可がないと習えない。」などとほざき、ケンカ。

D黒熊道場の主人がアンジェラの合気道アクションを見て、「すごい!」と思ったらしく、勝手に「合気道の道場を吸収しよう。」と言って、 「黒熊道場合気道支部」という看板まで作ってアンジェラの道場に手下を送り、アンジェラが「やだ!」と言ったら「主人の決定は絶対だ!」 と言ってケンカ。

とまあ、こんなふうに日本人が勝手なことをするために、サモハンたちがケンカして、ことごとく日本人らが負けてしまい、 「仕返しだ!」とまたケンカを売ってくるということの繰り返しのため、ストーリー的にはおもしろくない。

ボクを含めて、「プロジェクトA」以降のジャッキー世代の人々にとっては、カンフー作品を見る際に「必ずどこかにすっごい見せ場 がある!」と期待してしまうので、ビシッバシッビシッバシッ、(スローになって)キーック!「アイヤー!」というだけでは、ちと物足り ないんだよなあ・・・。まあ、この当時の作品はどれもこんな感じだったから、劇場公開時に見ていたら、確かにアンジェラ・マオのアクション はすばらしいので「スゲー!」と興奮していたのかもしれない。

パンフレットに書いてある見せ場では、「合気道対日本刀の激突、驚異の空手飛鳥一騎打ち、鮮血の修羅場をぬってたおやかな娘が大の男を 次々と倒していく痛快さは、快感にも似た興奮を呼び起こさずにはおかない。」とあるが、ボクがこの作品の見せ場を書けと言われたら、 「デブゴン対“ブルース・リーの再来”ブルース・リャンの夢の対決!」という、マニアックな宣伝文句になってしまうだろう(笑)

この作品は2008年にキングレコードから、2012年にパラマウントからDVD発売された。パラマウント版は1500円という 激安価格で発売されたが、キングレコード版に収録されていたコメンタリーと英語吹替え音声が収録されていない。

(2013年10月24日加筆・修正)

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