香港電影吹替事情
香港映画では、製作期間を短縮するため、広東語が話せない俳優がいるため、などの理由で、本人の声ではなく、吹き替えられている作品が多くある。まず、おかしかったのが、ジャッキー。近年の作品は本人がやっているようだが、「プロジェクトA」の頃の作品は吹き替えが多い。それがわかったのは、同じ頃にゴールデンハーヴェストで製作されたユン・ピョウ主演の「ツーフィンガー鷹」でのユン・ピョウの声とジャッキーの声がおんなじだったからだ。目をつぶって声を聞くと、ボクの脳にインプットされている声がジャッキーと一致していて、なんか変だった。(笑)
リンチェイとブリジット・リンも広東語が話せないので、ほとんどの作品が吹き替え。だけど、リンチェイの吹き替えをやっている人の声ってけっこうカッコイイなあ。
その昔、ユンファファンの人が「スクリーン」かなんかの質問コーナーで「ユンファの声は本物じゃないの!?」とか聞いていて、編集部の人がだいたいは本人だと言っていた。ボクは、年に10本、出演していた人気絶頂期の作品の中には、吹き替えのものがあると思うが、その他は本人だと信じている。「挽歌2」と「狼」、「大丈夫日記」の声は、一緒だと思うが、もしこれらが吹き替えだったら、吹き替え担当の人も“影の亜州影帝”(笑)と呼ばれていいはず。
ファンの中には、その俳優の声がカッコイイからとかでファンになった人っていないのかなあ。いるとすると、本人の声を聞いたときにショックを受けてしまう人もいるかもしれない。そう考えると、やっぱり本人がやるべきだなあ。だって、演技をするっていうのは、動作と話し方で成り立つわけだから、その一方を他人がやっているっていうのは、ちょっとどうかと思う。もし日本のドラマに出てる二枚目俳優がガラ声で、声は別の人がやっているという事実が発覚したら、ワイドショーでムチャクチャ言われるだろうし、ファンをやめてしまう人も多いかもしれない。
ちょっと疑問に思ったことがある。香港映画では、吹き替えられている作品が多いにもかかわらず、なんで本人の声ではないときに、その俳優を担当した人の名前をエンディングで紹介しないのだろう。紹介すれば、担当している人もうれしいし、観客も本人かそうじゃないか区別できると思うのだが。
次に日本語吹き替えに関して、いろいろと書きましょう..。もうジャッキーと言えば、言わずとしれた石丸博也さん。だけど、“ジャッキー”ってイメージが強すぎて、ちょっとかわいそう。他の作品に出ていても、「あっ、ジャッキーやー。」などと思ってしまう。いまだに石丸さんの他の代表作と言えば、「マジンガーZ」の兜甲児くらいしかない。チョウ・ユンファ主演「狼 男たちの挽歌最終章」の吹き替え版でダニー・リーの吹き替えを石丸さんがやっていて、秘かに“ユンファ・ジャッキー夢の競演!”などと、喜んだのを覚えている..(笑)
ジャッキーの「シティハンター」を「金曜ロードショー」でやったことがあったらしいのだが、その時、ジャッキーの声を担当したのが、アニメの「シティハンター」の冴場を演じていた神谷明さんだったそうだ。うーん、かなりこのバージョンを見てみたい!また放送してくれないかなあ。ちなみに、ビデオ版と「ゴールデン洋画劇場」のバージョンは、石丸さん。
チョウ・ユンファの吹き替えは、磯部勉さんが担当している作品が多いが、シリアスものなら似合っているが、コメディ作品はちょっと、イケてない気がする。誰がユンファのコメディ演技を演じれるかなあ。まあ、「ゴッド・ギャンブラー」でユンファを演じていた井上和彦さん(「美味しんぼ」の山岡役)はかなりよかったけど..。
サモ・ハンは水島裕さんしかいない。「ナイスガイ」のちょっとだけ出演も水島さんがやるのだろうか。ユン・ピョウはというと、特定されていないが、やっぱり「ドラゴン・ボール」のヤムチャ役、「巨人の星」の星飛雄馬役の古谷徹さんがあっているでしょう。
リンチェイは池田秀一さんが演じている。あの「機動戦士ガンダム」のシャアの声の人。うんうん、あってる。
あと、ハマリ役というとラム・チェンインの青野武さん。青野さんは「キテレツ大百科」のブタゴリラのお父さん役(いつも「らっしゃい!」と言っている八百屋のおっさん)、「宇宙戦艦ヤマト」の真田志郎役などで有名だが、もう、バッチリ。もしかしたら、吹き替え版の方がおもろいかもしれない。
吹き替え版で一人、シナリオ関係なくつっぱしっていると言えば、マイケル・ホイの吹き替えで有名な広川太一郎さん。他には、犬をキャラクターにしたアニメ「名探偵ホームズ」のホームズ役を演じている。「徹子の部屋」に出演した際、MR・BOO!の吹き替えで脚本関係なくベラベラ、ダジャレ連発していることについて、「あのー、マイケル・ホイのやっているギャグが、あんまりおもしろくないんでねー、だったらボクがおもしろくしようとおもいまして..」などと言っていた。(こんなことテレビで言っていいのか?)
広川さんのダジャレがもう、くだらなすぎて、すごすぎる..。やりすぎてボクでさえもひいてしまった事もある。
日本では、映画を映画館で見ると言えば、字幕が当たり前だが、他の国ではその国の言語で吹き替えられているところが
ほとんどだ。日本人からするとちょっと、不思議なのだが、多くの国では、文字を読めない人がいたり、様々な人種の人々がいるなどの事情がある。ジャッキーの「レッド・ブロンクス」も、英語で吹き替えられて全米で公開された。映画宣伝で来日するスターは、自分の声が日本でも吹き替えられているのが当たり前だと思っているから字幕で上映していることを大変喜ぶそうだ。
英語字幕の作品を見るとわかるのだが、英語って字幕だと、やったら長くなってしまうのだ。だから、ヘタすると、読んでるうちに字幕が変わってしまうって事がよくある。もう、香港映画の英語字幕なんて、ひどい。広東語のしゃべりが速すぎて、英語字幕がでても、1秒くらいで次のセリフに変わってしまうことがよくある。香港映画を英語字幕で見るには、英会話教材にある、速読法をやらなあかんかもしれない。(笑)
日本語はその点、非常に便利。主語などをいちいち表記しなくてもわかってしまう。それに読まなくてもパッと頭に入ってくるくらいの分量だけ表示しているから、読むことに煩わしさが感じない。日本語って実はすごい言語なのかも..。
テレビで海外ドラマの日本語版を見てしまうと、困ったことになることがある。日本語版の声に慣れ親しんでいるから映画化されたときに本人の声を聞くと、矛盾しているにもかかわらず「本人の声じゃない!!」などと思ってしまうのだ。その昔、「ナイトライダー」という、車がペラペラしゃべり、ターボジャンプボタンを押すと、車が川を飛び越えたりする、とんでもないドラマがあった。小学生の頃、ボクが熱中して見ていた作品だったが、主役のデヴィッド・ハッセルホフの声を佐々木功さんがやっていた。あの「宇宙戦艦ヤマト」の「さらばー、地球よー」の声が、かなりハマっていて、ハッセルホフの声を聞いたとき、かなり不満に思ってしまった。
また、アメリカホームコメディといえば、「アーノルド坊やは人気者」。あの、何にもおもしろくないのに観客が、「ドリフ大爆笑」以上にゲラゲラ笑っている(あの笑い声で笑ってしまうことがある..)番組だが、アーノルドの声を「ド根性ガエル」のピョン吉、「ドラえもん」ののび太のママ役の千々松幸子さんが演じていて聞き慣れているのだが、副音声にしたときのアーノルドの声にはびびった。やったら、シブイのだ。もし、現在放送している地区があったら、見てみてください!
ラストは、香港映画とまるで関係なかったですが、けっこう吹き替え版も、見るとおもしろい作品が多いので、字幕版と見比べてみるのも、楽しいかもしれません。香港映画を見まくって、見るのがなくなった方は、試してみてはいかが?
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