厳選!E級電影・第十一回 ヤムチャ・ガールズ 地獄の鉄観音
香港版プレイガール
ヤムチャ・ガールズ 地獄の鉄観音

おすすめランク    

原題:DEADLY SILVER ANGELS
出演
ヤン・フェイシャン/エルザ・ヤン (楊惠珊)
イーグル・リー
監督:チェン・チーチュー
1983年度作品


もう、タイトルだけでE級行きのこの作品!やっぱりストーリーも最低!

オープニング、香港の夜景がうつり、「−香港−冒険にあふれ、退廃に満ちた街」と英語のかっこいい気味のナレーションが入る。すると次のシーンはいきなり、ナイトクラブのステージで美人でもかっこよくもないふつーの男女二人がピンクスポットに照らされて、まるっきしやる気もなく丸裸で踊りを披露する。この踊りがすばらしいのか、観客がバカなのか、拍手喝采。

そこで酒を飲んでいるチンピラのところに「遅れてごめんなさい。」と女がやってくる。チンピラはいきなり女を張り倒す。それを見たジミーはでしゃばってチンピラを殴り飛ばし、チンピラは「覚えていろ!」と逃げる。1発殴っただけで大きなアクションもないくせにジミーは勝手にこの映画の中でヒーローに祭りあげられる。

ジミーは帰宅途中、さっきのチンピラの組織に呼び出され、組織のボス、フォンに会う。フォンたちのリンチにあうかと思いきや、「よくやった!あのチンピラは面倒ばかりして困っていたんだ!わしの用心棒になってくれ!」とジミーがどんな人物か観客すらわかっていないのに、信頼されて用心棒になる。

ある日、フォンの娘の結婚披露宴パーティーが開かれる。そこでジミーはフォンの友人で香港南部を仕切っているトロと出会う。敵対組織のボス、シュウはフォンが自分の組織を傘下におさめようと企んでいると思い、パーティーを妨害しようとし、一人の男がパーティー会場で出席者の一人を刺し、逃走する。男とジミーとのどうでもいい何の迫力もないカーチェイスがちょこっとだけあり、男が崖から落ちて死んでしまう。このシーンもひどい。「キキー!ガチャン!ドカーン!」と音だけ鳴らして、車が落ちているところのシーンは撮さず、どっかからパクったような車の炎上シーンを撮して終わり。

その夜、ジミーは一人、ある倉庫に向かう。そこで待ち伏せていたラオの組織と全く迫力のないアクションを繰り広げる。そこにラオがやってきて、なぜか食事に誘う。食事が終わり、エレベーターに乗ると、怪しい男たちが乗りこんできて、気づくといきなりラオは殺されていた。

ラオの葬式に、ジミーは参列。そこにこの作品の主人公ラオの娘、ミス・ラオ(ヤン・メイシェン)もいて、彼女は父親の復讐を誓う。

ジミーが拠点の賭博場に帰ると、そこは自称アマゾンズと名乗る女5人組に荒らされていた。この女たち、ジミーに東映ヒーロー戦隊モノのような自己紹介をする。一人一人背中に描かれた入れ墨を見せると、鷹、インコ、ウズラ、カモメ、フクロウの映像が映るのだ。入れ墨見せびらかして「どうよ!ビビったでしょう。」って感じで、カッコつけてるこの女5人組が賭博場を荒らした理由が「ギャンブルで負けて有り金全部すったのに、金貸してくれないからよ!」だって...。その後、ジミーが「金がほしけりゃこい!」とどこかに連れていくシーンがあるのだが、どこに連れていったのかわからずじまい。(←ほんといいかげんでしょ。)

場面変わって、またギャンブル会場。一人の女が金がなくなり帰ろうとすると、「お前が負けたら一枚ずつ服を脱げー!俺が負けたら大金をやる。がっはっは。」という男のゲスい誘いにのせられ、チャレンジするが案の定、負け続け最後の1枚になったら「後ろを向いて。はずかしいから。」とありがちなことをいい、それを見ていた周りの客30人くらい全員が後ろを向く。で、逃げる。別にくだらないことなんだから男も追いかけなくてもいいのに、必死に追い続け、やっと見つけ、レイプ。

そこに助けが入る。ラオの娘、ミス・ラオがイメチェンしてエンジェルズという組織を作り、女5人を引き連れて登場。助けられた女と共に、その女の友人が売られた「処女の魔宮」なる売春宿を急襲。友人を助ける。

場面変わって、いきなりミス・ラオ率いるエンジェルズの特訓シーンが始まる。なぜか水着姿。そこに、さっきの鳥の入れ墨をした女5人組アマゾンズがいきなり現れ、ケンカを売る。で、しばらくアクションをしたら、アマゾンズのボスが「やるわね。あんた!あんたについていくわ!」と「やるわね!」と言われるレベルのことを何にもしていないのに勝手に尊敬しちゃって“エンジェルス”に入団する。またまた特訓シーンがはじまるのだが、水着姿はそのままで、ここではブリッジさせて股間ばかりをなめるように撮しまくるのだ!腹筋シーンでも顔を撮すことは眼中にないのか、カメラの中心は股間!カメラマン、欲求不満だったのか??

ミス・ラオによる特訓により、ついにエンジェルスはフォンの暗殺に向かう。暗殺を100%成功させるためにいろいろ計画したはずなのに、海岸で女とイチャついているフォンをターゲットにして、白昼堂々暗殺を仕掛けたものだから、仲間の一人は殺され、フォンの手下に銃撃され、そそくさとボートで逃げるハメになってる。

......とダラダラ書いてきましたが、この後は何の伏線もなくジミーとトロが兄弟だったとか、ジミーは刑事だったとかドッチラケな衝撃の展開もありますが、もう、つまらないというレベルを通り越して、わけわからんってことでこの時点で読んでいない人もいると思うので(笑)ストーリーはこのくらいにして....。

ほんとストーリーが行き当たりばったりで訳がわからん。1回見て理解できず、2回目はいちいちメモして見て、それでもよくわからず、最終的に人物の相関関係を図式化したらようやくわかった。(ここまでしないとわからん作品って....。っていうかここまでやってるボクっていったい...。(笑))

E級作品を数々見ておりますが、E級作品にノミネートされる作品のストーリー展開の傾向としては「いきなり」「場面変わって」「何の伏線もなく」という状態が何回もあるってこと。特に「いきなり殺す。殺される。」っていう展開の作品は十分、候補となりますので、「あ、あの作品も...」と身に覚えのある方はお知らせ下さい。(笑)

映画として、アクション、お色気、ストーリー、キャスティングのどれもが最低っていうのは、ある意味めずらしいことだと思う。そりゃ、「お色気シーンがすごすぎてまいっちゃったよ。」ってな特筆すべきことがあればいいけど、中途半端に股間だけ延々撮しーの、美人でもへったくりでもない人にピンクスポット照らしーのされても、「なんじゃそれ。」という突っ込みしかできず、見ているこっちが困ってしまう。

こういう作品で客からカネを採るわけだから、実際問題、ものすごく失礼な話だと思う。(なんかムカついてきましたよ!(笑))おまけにこういう作品が日本でビデオ化されるんだからすごい。ビデオ新品で1万円以上でっせ。配給する人、この作品見て「おもしろい!」とでも思ったんだろうか。ある組織から脅されてやむなく配給したか、ただのバカかどちらかだと思ってしまうのだが...。でもこれが「スパイクドラゴン」とかでDVD化されたら、僕は「やるな。ドラゴン!」とほめたたえて1枚購入するかもしれないけど...。(笑)

副題の“地獄の鉄観音”。観音すらでてこないまるで意味がないフレーズだけど、こういう言葉をこの作品を見て思いついちゃう人ってある意味すごい。
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