ホイ三兄弟特集 VOL.2
ホイ三兄弟特集 VOL.2

悪漢探偵

おすすめランク    

出演
サミュエル・ホイ(許冠傑)
カール・マッカ (麥嘉)
シルヴィア・チャン (張艾嘉)
ディーン・セキ (石天)
レイモンド・ウォン (黄百鳴)
チョウ・ダーワー(曹達華)
ジョージ・ラム (林子祥)
監督:エリック・ツァン(曾志偉)     
1982年度作品
カール・マッカ、ディーン・セキ、レイモンド・ウォンが設立した映画会社シネマシティ社の大ヒット作。

香港の観客はそれまでのカンフーものに飽き飽きしていたため、現代劇そしてカーチェイスが盛り沢山のこの作品に飛び付いたのも納得できる。

宝石泥棒キングコング(サミュエル・ホイ)は、ある組織が取り引きしていたダイヤを奪い、そのダイヤを相棒(ディーン・セキ)に渡し、ディーン・セキはある場所にダイヤを隠す。ディーン・セキは隠し場所のカギとなる暗号を愛人二人の体に入れ墨にして残したあと、訳あってある人物に殺されてしまう。

警察は宝石泥棒の犯人が誰かわからなかったが、ハゲ刑事アルバート(カール・マッカ)は、キングコングが犯人だと思い、女刑事ホー(シルヴィア・チャン)とともに執拗にキングコングを追い回す。そしてキングコングも白状して一緒にダイヤのありかを探すことになる。その間にカーチェイスありーの、バカらしギャグありーのって感じでストーリーは展開していく。

このシリーズでは、サミュエルが持つ武器やアイテムが007みたいにいろいろと登場するところが見ものだが、どれも「そんなんでそんなことできんやろー」っていうモノばかり。

ディーン・セキが早めに死んでしまったところは、はじめは納得いかなかったが、死んでもらわないとキャラ的にカール・マッカとかぶってしまうのであれしか方法がなかったんだろう。

サミュエルの♪チョイケーパットー♪って歌、なんか口ずさんでしまう。あのサミュエル独特のテンポがいいんだなあ。

ラスト、サミュエルとカール・マッカの乗った車は、カッコイイと思わせるために登場させたのだろうが、カッコ悪すぎ!

この作品、サミュエル、カール・マッカ、シルヴィア・チャンのやりとりがおもしろいと思わないと、ちょっとダメかもしれない。ボクはこのシリーズを見る前に、サミュエルはMR.Booシリーズで、カール・マッカは十福星で、それぞれのキャラクターが気に入っていたので「相変わらずやなー」と楽しく見れたが、この作品だけで判断してしまうと、おもしろさがわからなかったかもしれない。この作品が香港で大ヒットしたのは、サミュエルという香港では超スーパースターの存在があったからこそだったのかもしれない。

カール・マッカは、あんな演技ばかりしている作品が多いが、実はスゴイ人。63年に香港からニューヨークへ移住し、RCA工学大に入学、電気工学を学び、卒業後2年間エンジニアとして働く。71年、ニューヨーク大学映画科に入学し、卒業後、「007 黄金銃を持つ男」など3本のハリウッド映画の助監督を務める。75年から、監督として香港、台湾で活躍し始めたという人なのだ。「へえー!」っとちょっと感心。

よく考えたら日本語のタイトル、内容と根本的にちゃうやんけー。二人とも“探偵”ではないやろ−。
ちなみにこの作品の原題は「最高のコンビ」って意味。
皇帝密使

おすすめランク 

出演
サミュエル・ホイ (許冠傑)
カール・マッカ (麥嘉)
シルヴィア・チャン (張艾嘉)
リッキー・ホイ (許冠英)
ジョン・シャム (岑建勲)
チョウ・ダーワー(曹達華)
監督:ツイ・ハーク(徐克)
製作:レイモンド・ウォン(黄百鳴)     
1984年度作品
シリーズ第3弾! キングコング(サミュエル・ホイ)は、フランスにやってきていた。ある日、女一人、男二人に突然狙われ、アクションしたり、逃げたりし、パラシュートで落下して川に飛び込んだ途端、サメ型潜水艦に捕らえられる。キングコングを待っていた者はなんと007とエリザベス女王だった。

007によると、女王の王冠が盗まれ、王冠の宝石が香港で売り飛ばされたので、宝石強盗のプロ、キングコングに奪い返してほしいということだった。香港に戻ったキングコングは、アリバイ作りのためハゲ刑事アルバート(カール・マッカ)を騙し、見事、宝石を盗み出す。このあとまた別の「王者の星」っていう宝石を盗んだりといろいろとあったあと、なんとキングコングが会った007とエリザベス女王は実はそっくりさんで国際的宝石強盗シンジケートということがわかり、彼等がその宝石を中東の組織に売り渡すということが発覚する。キングコング、ハゲ警部、女刑事ホー(シルヴィア・チャン)はその取り引きを取り押さえるため、ある作戦を考えるのであった...。

「悪漢探偵2」で、見事、ハゲ刑事と女刑事ホーが結婚し、子どもが生まれる。この子役がなかなかの演技力でかわいい。

前半のエッフェル塔でのアクションは、なかなか見応えがあった。本物の場所でやったのだろうか。ボクの見る限り、他のシーンでは合成丸分かりのシーンが多かったが、ここはそうには思えなかったので、「よくこんなとこでアクションするなー」と感心し見入ってしまった。

エリザベス女王が潜水艦に乗って直々にサミュエルにお願いするってところでサミュエルも、偽物やろーと疑わないところにかなり無理があるが、遠めからみると似ているのでそこらへんは多めに見てあげましょう。

「王者の星」って宝石を盗むあたりから、もうツイ・ハークの「それはできへんやろー」シーンの連続。盗むときなんて中国雑技団って感じ。盗んだあと、バイクで20階くらいのビルの屋上から隣のビルへ合成丸出しで飛んだり、ドクタースランプの千兵衛さんが作りそうな、どういう原理で飛行できるのかわからん物体でサミュエルが逃げ、その後ろにカール・マッカがつかまりながら飛び、地下鉄の駅のなかに入っていって、カール・マッカが「地下鉄はちゃんと改札通らなあかん」とか言って、飛びながら自動改札に定期券通したりしてる。ちょーっとやりすぎだなあ。合成丸出しでこんなことされるより、ワイヤーでビュンビュン飛んでくれたほうが、よっぽどいい。

この作品には、「スパイ大作戦」で超有名のピーター・グレーブス、「キャノン・ボール」などに出演した巨体でコワーイ顔したリチャード・キールがゲスト出演している。

エンディングの歌、サミュエルと山田邦子が歌っているのだが、どういうつながりで山田邦子なんだろう..。「トップ・シークレット」って題名で日本人が作詩作曲しているが、日本語の部分はなく、山田邦子が中国語らしき言葉で歌っていて、 なんでわざわざ日本人が介在するのかわからんかった。まあ、この頃は、やたら日本の映画会社が勝手に日本公開時にアレンジした作品が多かったからなあ。
スペクターX

おすすめランク    

出演
サミュエル・ホイ(許冠傑)
カール・マッカ (麥嘉)
シルヴィア・チャン (張艾嘉)
サリー・イップ
ロイ・チャオ(喬宏)
クワン・ダッヘン (關徳興)
シー・キエン (石堅)
チョウ・ダーワー(曹達華)
監督:リンゴ・ラム     
1986年度作品
     シリーズ第4弾!ニュージーランドを舞台に、人間を洗脳し、スーパーマンを作り出す装置をある組織が作りだし、その装置に必要なプリズムをめぐって、ストーリーが展開していく。そういえば、ニュージーランドが舞台になる映画って珍しいなあ..。

カースタントがこの作品の見せ場だろう。見せ場といってもビルからビルへ飛んだり、まあ最近の作品でもう見慣れちゃってるモノばかり。

いくつかすごいシーンがあったが、これはほんとにすごかった。
カール・マッカの子供が誘拐されそうになってマンションの屋上に逃げるシーン。屋上からいきなり下へ落ちてしまうのだが、このシーンどうやって撮ったんだろう。落ちながら物干しやテレビのアンテナとかにぶつかって、その間に偶然にもロープが足に絡まってぶらさがって助かるが、子供がほんまにぶらさがってる。少し合成や人形らしき部分もあったが、「スゲー!」とびっくりしてしまった。あの子供、度胸あるなー。ボクなんかあんなこととてもじゃないけどできない。

もう一つすごいのが、カール・マッカがスタントなしで体じゅうを炎でつつまれるシーン。俳優が自らこんな危険なことやってしまうのはあまり見たことなかったので、いつもバカ演技しているカール・マッカにこの時は「すげーすげー」と思ってしまった。

この作品では香港警察のお偉いさん役で元祖ウォン・フェイフォン役のクワン・ダッヘンが出演している。登場シーンでは、ウォン・フェイフォンのテーマが流れていた。クワンダッヘンのシーンで、僕としては大発見だったのだが、このシリーズと福星シリーズで署長役をしている チョウ・ダーワー(曹達華)が全くダッヘンに頭が上がらない演技をしていて、おまけにダッヘンも 曹達華に威張っていたのでちょっと調べてみると、曹達華はダッヘン主演のフェイフォンモノでは長年、弟子役をしていたのだった。それがわかったとき、ボクとしてはけっこう嬉しかった。

このシリーズの日本語タイトルが続編のように扱われていないのは、日本ではそれほどヒットしなかったので、イメージチェンジをしようと、日本の配給側がつけたからだ。ほんと、配給側もいろいろと考えるねえ。「ゴッド・ギャンブラー」や「男たちの挽歌」みたいにヒットした作品があったら、無理やり続編にしたり、“外伝”にしたりする。

「男たちの挽歌」なんかひどいひどい。「狼」を勝手に“挽歌最終章”ってつけちゃって、そのあとの「アゲイン」は劇場公開時は「アゲイン 明日への誓い」と“挽歌”の文字を入れなかったがヒットしなかったので知らん顔してビデオでは「挽歌3」にしちゃってる。

「ハード・ボイルド」のサブタイトルを“新男たちの挽歌”ってしちゃったので、その後バリー・ウォン監督イーキン・チェン主演の原題「新英雄本色」(←英雄本色は挽歌の原題)がビデオ化されたときは、「男たちの挽歌4」にしちゃってる。もうちょっと後先のこと考えて行動しろよ−、といいたくなる。

話はもどって悪漢探偵シリーズ。日本タイトルだと全然別物と思ってしまい、カール・マッカとシルヴィア・チャンがシリーズを通して、結婚、出産とSAGAになっていることがわからず、おもしろみに欠けてしまうだろう。誰だって1,2,3と順番に見たいんだから、こういうややこしいことは勝手にしてほしくないなあ、とボクは思う。
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