どうも、晴れの日が恋しいカメラ浪人・凡蔵です。(^^;
’02の10月は雨にみまわれっぱなしでした。忘れんぞ〜この月!

さて今回は、逆に「ぬけるような青空」の日に行った、西宮は今津の
「六角堂」のお話し。

ワタクシもぴくみん君も西宮市民なので、「西宮の洋館」を探そう!という
テーマが決まったのは’01の春のことでした。
本などで調べてみると以外に少ない。大阪と神戸のちょうど真ん中に位置
する都市なので「もしや・・」と思ったのですが、数としては微妙・・・
昔は、割と存在したようですが。
しかし「六角堂」とはなんとも興味をそそる名前ではありませんか。

阪神間の洋館情報が少ないのは以前にも書きましたが、今回も同様でした。
まず所在地を図書館で調べたのですが、資料によって幼稚園内、閉鎖中、
小学校内などと情報が錯綜していて収拾がつかない。
では行動!ってコトで、車を走らせるが見つからない。じゃあ市役所にでも
聞けは教えてくれるだろうと思いTEL!
「すいません、六角堂ってご存知ですか?」
「知らない。」  そ・・・そっけナイ (T-T;
「今津にある、洋風建築なんですが・・」
「いや、聞いたことない。」  ガチャ!プゥー、プゥー、プゥー・・・
感じワル〜。これぞ、お役所仕事!
しかたなく、付近の人々に聞き込み。
「知らない。」「六角堂??」  ナシのつぶて。
どこにあるんだ!六角堂!

走り回っている内に、小学校内にアルことが判明!(ローラー探索^^;)
ついに姿を現した六角堂!なるほど、中央前部に張り出したのが六角・・・
んっ?1、2、3・・
「五角じゃん!」張り出した部分は五面。じゃあ六角堂って名は?!
とか思いながら写真を数枚パチリ。洋館ながら瓦葺き!
となると俄然、内部が気になるのですが、なにぶん小学校内。むやみに
立ち入ることは出来ない。校門もバッチリ閉まっている。
無理か・・と思っていたとき、一台の軽自動車が校内に入ってきた。
中からは教員らしい女性が降りてきて「見学ですか?」と聞かれたので
満面の笑みで「ハイ!」  〜中へ〜  何事もあきらめてはイケナイ。

普段、校内では「小講堂を兼ねた多目的ホール」として使用されているそう
で、一階が歴史資料の展示スペースと会議室があり、二階は広い講堂に
なっている。
平日で学校も終了しており、見学者は我々たった二人。館内行動自由!
展示資料によると、六角堂は明治12年(1885年)建築の木造校舎で
空襲、震災による火災も免れ、移築、保存、活用されている、なにげに
スゴイ建物!

玄関を入ると、頭上にはシャンデリア、正面には大きな階段。途中で左右に
わかれており、どちら側からも二階へ行ける、広がりある設計。
玄関内のビジュアルは、洋館特有の「リッチな気分」にさせてくれます。

展示物で、まず目を引いたのは古い「蓄音機」!電気で動くプレーヤーが
無かった時代、レコードは「手動」で聴いていた。クランクを差込み、回して
文字どおり「音を蓄える」のです。ですので蓄えた巻きがなくなってくると
音が重く低くなってきます。澄んだ女性の声もたちまちオッサン声に(^^;
プレートに「さわらないで下さい」と書かれていたので、とりあえず「さわって」
みました。なにせ館内行動自由! うーん、レトロな一品。
下の引き出しには多くの古いレコードが。童謡やクラシック音楽などなど。
手にとってみると「おもっ!」 古いレコードってブ厚くて重い。
展示品の蓄音機は二台あり、両方共壊れているようでしたが、「洋館内の
蓄音機と古いレコード盤」って、イイ雰囲気を醸し出します。

ぴくみん君は古い小さなピアノ?オルガン?を発見。座って鍵盤を押すと、
「スコッ」音が出ない。他の音階も同様「スコッ」  壊れてるようです。
もちろんコレにも「さわらないで下さい」のプレートが。  館内行動自由!

次にガラス内展示物を見る。戦前・戦中の小学生が使っていた学業用具が
多数、卒業生より寄贈され展示されていました。それはイイのだが、なにせ
旧書式なので読みにくい!かうろえん(香櫨園)、オダウグバコ(お道具箱)
しゅくがは(夙川)などで、しかも左読み!「ヒサア イカア」とか(^^;
さんすうの教科書だって「算術 巻ノ二」です。 古文書みたい。
そこでさらに、ぴくみん君が興味深いモノを発見。
それは折りたたみ式の小刀(ナイフ)です。昔はエンピツ削り機など無かった
ので、子供達は専用の小刀でエンピツを削っていました。
そういった事柄を今に伝えるために展示してあるのですが、問題はその
小刀のグリップ部分です。
そこには、小さく「プロレス王」とだけ刻印されているのです!
なぜプロレス王なのか?! ナイフのメーカー名?それともほかに「野球王」
とか「マラソン王」などがあるというのか?どんな意味が隠されているのか?
まさか、まさかコレでエンピツ削って、手首を鍛えて「プロレス王」になれ!
ってんじゃナイだろうな・・・(^^;   とにかく謎だ・・・

二階は先述したとおりだが、六角(五角?)部分にはあたたかい日差しが
差込みキレイでした。木製の机と椅子が置いてあり、テラス風。
「こんな場所で珈琲を飲んだらウマイだろうな〜。」と思うほど喫茶な空間。

しばらく撮影したりしていると、こんどは男性の教員が現れて、見学お開き。
先ほどの女性教員の方にもお礼を言って退出。

外へ出ると、あたりは桜が満開(^-^)
うららかな春の日の洋館探訪となりました。

戻る