作:絵: 林明子    福音館書店

 

ちいさな女の子のあきが、生まれたときからずっと一緒にいるぬいぐるみのこんと、おばあちゃんのいる「さきゅうまち」を訪ねて旅をするお話です。

電車に乗って行く途中で、こんが電車のドアにしっぽをはさまれたり、犬にさらわれたりと、いろいろな事件があって、読んでいるとはらはらどきどきします。

最後に、ふくよかであたたかいおばあちゃんに迎えられて、おばあちゃんと一緒に三人でお風呂に入る場面では、本当にホッとします。

黒く、つぶらな瞳に、大きなふわふわのしっぽのこんの表情が、場面によって、まるで生きているかのように、微妙に変化します。

林明子さんの、優しく表情豊かな絵が、いつまでも心に残る絵本です。

林明子さんの作品は、ほかにも 「はじめてのおつかい」「あさえとちいさいいもうと」「きょうはなんのひ?」「はっぱの おうち」「おふろだいすき」「とん ことり」も置いています。