2004年6月


6月14日

白いカラス

The Human Stain

監督:ロバート・ベントン
原作:フィリップ・ロス
脚本:ニコラス・メイヤー
撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
音楽:レイチェル・ポートマン
出演:アンソニー・ホプキンス/ニコール・キッドマン/エド・ハリス/ゲイリー・シニーズ
製作年:2003年
鑑賞メディア:試写会(IMPホール)

あまり興味ないといえばない映画でしたが、試写会当たったんでせっかくなので行きました。
うん、なかなか面白かった。こういう暗ーい話、好きなんです。
白い肌に産まれついてしまった黒人(アンソニー・ホプキンス)の、ジレンマと苦悩の過去と、現在の「最後の恋愛」を平行して描いていきます。
恋人役のニコール・キッドマンの暗い過去も話にマッチして暗く盛り上げます。
彼女をストーキングする元夫(エド・ハリス)の不気味さもいい。ラストはかなり怖いです。
地味な佳品だったと思います。


6月14日

69 sixty nine


監督:李相日
原作:村上龍
脚本:宮藤官九郎
撮影:柴崎幸三
音楽:中 シゲヲ/The Surf Coasters/藤原いくろう/鎌田ジョージ
出演:妻夫木聡/安藤政信/金井勇太/太田莉菜/嶋田久作/柴田恭平
製作年:2004年
鑑賞メディア:試写会(IMPホール)

またまた試写会です。
まあまあですね。クドカンのいつものノリです。こういうの書かせたら今独壇場ですね。
キャスティングや役者のノリもいいのですが、演出が今時というか、「GO」のころの行定監督とテイストが瓜二つで個性に欠けます(あ、あれもクドカンか。そのせいかな?)。
この監督、聞いたことなかったんですが、PFF出身なんですね。
言われてみれば確かに自主映画っぽいノリです。悪く言うと、仲間内感覚で演出が徹底していない。嶋田久作の安直なコメディリリーフっぷりなんかにそう感じました。
妻夫木は地に近い役だったのか「きょうのできごと」よりずっとよかったです。
そんなもんですね。見てる間はそれなりに楽しみました。


6月23日

マッハ!!!!!!!!

ONG-BAK

監督:プラッチャヤー・ピンゲーオ
脚本:スパチャイ・シティアンポーンパン
撮影:ナタウット・キティクン
音楽:アトミックス・クラビング
出演:トニー・ジャー/ペットターイ・ウォンカムラオ/プマワーリー・ヨートガモン/スチャオ・ポンウィライ
製作年:2003年
鑑賞メディア:試写会(リサイタルホール)

またまた試写会です。
注目のタイ映画。なんとムエタイアクション映画とか。某関節技アクション映画を思い出します(笑)。
とりあえずスタッフとキャストの名前を写すのに一苦労でした。
で、これがなんと、面白い! 宣伝コピーというかチラシに、

一、CGを使いません
二、ワイヤーを使いません
三、スタントマンを使いません
四、早回しを使いません
五、最強の格闘技ムエタイを使います

とあって、予告編もこればっか連呼で内容がまるで不明だったのですが、うん、それでいいです。内容ゼロです。
いや、けなしてるんじゃなくて、そんなことどうでもいい凄まじいアクション連発です。
二十年くらい前のジャッキー映画を見ているようでした。おそらくスタントで三人くらい人が死んでるんじゃないでしょうか(笑)。
ご丁寧に凄いシーンは何度もスローでリプレイ、思いっきりエルボーやハイキックを脳天にぶち込んでるのもはっきりわかります。
主人公のグニャグニャに華麗な動きがタダゴトじゃないです。これだけで一見の価値あり。
なかなか素敵な映画でした。満足満足。


6月23日

ドーン・オブ・ザ・デッド

DAWN OF THE DEAD

監督:ザック・スナイダー
脚本:ジェイムズ・ガン
撮影:マシュー・F・レオネッティ
音楽:タイラー・ベイツ
出演:サラ・ポーリー/ヴィング・レイムス/ジェイク・ウェバー/メキー・ファイファー
製作年:2004年
鑑賞メディア:映画館(千日前セントラル)

ようやく見てきました。ロメロの「ゾンビ」のリメイク。
わりと評判がよくて、期待してみてきました。
いやはや、たしかに。面白いやん!
「よーしわかった。ぐだぐだ言うな、てめえらみんなゾンビ見たいんだろ!」
って感じで、ほとんど前フリなしで、開始五分で町中ゾンビだらけ(笑)。
まだタイトルも出てねえよ!
そういう潔さが、全編に漲っていて気持ちいいです。
非常に今風のセンスあるカット割と画づくりで、演出もシャープ。
CMやビデオクリップ出身の監督だそうで、納得です。
ちょいちょい入るブラックなユーモアもよし。
気になるところもないではないですが、素直に拍手を送りましょう。
いい映画でした。


6月23日

キューティーハニー


監督:庵野秀明
原作:永井豪
脚本:高橋留美/庵野秀明
撮影:松島孝助
音楽:遠藤幹雄R> 出演:佐藤江梨子/市川実日子/村上淳/京本政樹/
製作年:2004年
鑑賞メディア:映画館(梅田ブルク7)

これもようやく見てきました。
正直、予告とかを見る限りそれほど期待してなかったのですが、うーん、それで正しかったです。つまりません。
一体どこのどいつをターゲットにしているのか意味不明な中途半端なつくりです。
全体的に特撮ヒーローもののパロディにしか見えないし、テンポも悪い。
一部アニメパートがあるのですが、そっちで全部作ったほうがよかったね。
頼みの綱のサトエリも、角度によって顔(エラ)のでかさが気になって今ひとつでした。
庵野秀明、なにやってんだよ。


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