古本探偵団(1940〜)

  
 

敵機解剖 大東亜戦鹵獲撃墜敵飛行機写真集

朝日新聞社刊 1943年2月15日発行(2円)

撃破前⇔撃破後

日本軍の緒戦の快進撃に気を良くして出版されたと思しき本です。戦前に公表されていた各機体の3面図と東南アジア侵攻で鹵獲or破壊された写真を対比するという内容なんですが、144ページに渡って無惨に破壊された機体を載せているその編集方針はちょっと悪趣味だよね。多分当時は異を唱える人はいなかったと思いますが。15000部も印刷されたそうです。
それはさておき今の目で見ると珍しい機体の細部がわかる写真がてんこ盛りで興味深いね。結構珍しい機体が東南アジアに来てたんだね。カーチス・ライトCW21-Bがいいね。これでもかってくらい尾翼部分の胴体が絞られているのが特徴です。ただ戦闘機として見るとひ弱な感じがしますね。
B-17もDとEが飛行可能な状態で鹵獲されていて、細部写真もたっぷり撮られています。多分かなり詳細に調査されたと思うのですが、、何がしか役に立ったのでしょうかね。ターボとか真似しようがないというのが本音だったのかも。
その後調子こいていた日本軍は痛い目を見るわけですが。