航空少年
誠文堂新光社刊1943年8月発行(52銭)
少年である
少年というから当然少年向け雑誌です。当時の子供たちの夢は大きくなったら兵隊さんになるというのが普通だったらしい。その中でも特にパイロットというのは大きなあこがれだったのでしょう。そう言う需要に応える形の雑誌ですね。ローティーンを対象としていたらしいことからか編集長の嗜好なのか、戦争をテーマにしているのになにかしらメルヘンチックな感じさえしてしまう。優しい言葉で立派な兵隊さんになりましょうというような感じ。そういう意味では童話雑誌の流れを汲むものかも知れない(よく知らないけど)。豪華なメンツです。表紙は椛島勝一(有名な挿絵画家)。ライターには吉川英治、漫画は岡本一平(岡本太郎のお父さん)。それに加えて少年技師の夢という読者の考えた新軍用機案のコーナーに、渡辺利久と言う名前発見。航空機のイラストレーターとしてご活躍したあの人ですね。同姓同名じゃないよ。ペンのタッチが同じだから。栴檀は双葉より芳しというところか。それにしても戦前戦中には航空雑誌って多かったんだね。さしずめ今日の女性雑誌のような物か?多分同じジャンルの中でも微妙にすみ分けていたんだろうな。