古本探偵団(1950〜)

  

航空マガジン

モーターマガジン社刊1958年11月号(150円)

今は亡き幻の航空誌2

これもとっくの昔に廃刊となりました。カー雑誌の老舗出版社がこういうのにも手を出していたんですね。ニュース映像(ビジランティの初飛行等)、座談会(グラマンかロッキードか(注:空自がF104を導入するときF11-1Fともめたんですね))、技術解説(VTOLとSTOL)、マニア向け記事(4式戦斗機“疾風”の系列)、模型飛行機記事等々、なかなかにぬかりない。当時としてはかなりレベルが高かったと思う。その中で特記しておきたいのは、技術解説の“新しいエーリア・ルール”。convair600(後の990)にエリアルールを適用して性能改善という記事。よく考えるとF102が飛んで間がないのにすでに論理は開示されていたんですね。記事を書いている由紀誠という人は初見ですがよく解説されています(俺が言うのも僭越ですが)。で、件のマッハ0.91で飛ぶというconvair600は売れなかったんだよな。コンコルドにしてもソニッククルーザー(787の前にボーイングが検討していた亜音速旅客機)にしても旅客機とエリアルールとは相性が悪いような・・・それにしてもこの雑誌どうして止めちゃったのかなぁ。