図1:富嶽?
日本軍用機三面図集海軍機編
鳳文書林刊 1962年5月25日発行(500円)
こいつ誰?
陸軍機編からなぜか2年以上経って続編たるこの本が出ました。内容的にはほぼ陸軍機編と同様です。
陸軍だとキ番号順で並べたら大体時系列にそった流れになって分かりやすいんだけど、海軍だとそうはいかないので戦闘機とか爆撃機といった機種毎に並べているんだけど全体の時系列的な流れは分かりにくいね。まあ、仕方ないのですが。
ところで富岳と言い張っているこいつ(図1)はなんだ?もっともらしく寸法も載っていたりするけど、楕円翼ってのは何? それまでの中島の技術的潮流とも外れているし、こんな大型機にただただ作りにくいHe111初期型のような楕円翼はあり得ない。確か鳥養鶴雄氏が楕円翼の富岳の怪しい図面が流布しているってどこかの雑誌で批判していたような。更には某ライターが富岳のいい加減な作図をしたといった告白をしていたようなおぼろげな記録がある。ま、時効ですが。