フーファイター列伝/其の15

空想的大旅客機

1930年代末に未来の航空機はこうなるって感じで描かれた超大型旅客機の構想図。今の大型機(昔から見ると超超大型機)とは根本的な考え方の違いが見受けられるね。エンジンがジェットorレシプロなんてことではなく、大型客船が空に上がったものが昔の人が夢想した超大型機ではないか。ゆったりとしたキャビン(舞踏場があるという!)に豪華な調度・・・そもそも飛行機に乗って旅行するなんてお大尽様でしかあり得ない時代だからね。今では一般庶民でもジャンボに乗って(エコノミー席に詰め込まれて)海外旅行できるようになったけれど、そんな効率的な“輸送”ではなく、翼内の座席からゆっくりと流れていく地上の景色を眺めながらの空の旅なんてのも贅沢だよな。「航空朝日」1941年10月号より