
6.のり子と八咫烏
おやっ・・・・なんだってあんな所にみんな集まってんだ?
天邪鬼が半べそをかいて逃げていった頃・・・・・・黒鴉に頼まれた仕事を済ませ戻ってきた蒼坊主が、池のそばを通りかかった。
「おーい、みんな・・・どうしたってんだ、こんなところで?」
「おおっ蒼、戻ったか。間に合ったようじゃな。」
「蒼兄さん、おつかれさまぁ。」
「父上ーっ!」
「おーっいい子にしてたか?2人共。」
「ん・・・・のりちゃんの肩にいるのは・・・・。」
「八咫烏・・・・・さん・・・・・?」
「うむ・・・・初めてだな・・・・・こうやって話をするのは・・・・。」
「・・・・もしかして、あの時から・・・・ずっと私のそばに?・・・・
私を見守ってくれていたんですか?」
「ああっ・・・・・ずっとではないがな・・・・・いつも気にかけていた。」
「そうですか・・・・・ありがとうございます。」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・なんだぁこの胸の重くなるような感じは・・・・・・・・・
「おいっ八咫烏・・・気安くのりちゃんの肩に乗らねえでくれるか・・・。」
「あっ蒼坊主さん、お帰りなさい・・・・・よかった私も少し前にここに来たところなんです。」
バサッバサッ
・・・・・八咫烏はのり子の肩を離れ蒼坊主の肩に飛び移った。
「なんだ蒼坊主・・・やきもちか?まるで人間だな・・・・。」
「えっうう・・・・なんだよ、そんなんじゃ・・・」
・・・・・・・・・・・・おっおお・・・・これがやきもちってやつかぁ・・・・・・・・・
「のり子を見ろ・・・そんな感情すでに克服しているぞ。」
「ふふっそんなこと無いですよ。蒼坊主さんが、ねこ娘さんやろくろ首さんの話をしている時は、不安な気持ちになったり、寂しくなったり・・・・・いらっとしたりしますよ。」
「ええっそうなのか・・・・こっ今度から気をつけるよ。」
「いいんです。・・・・それより、私にもたまにはやきもち・・・・さっきみたいにやいてくださいね。ちょっとうれしかったです。」
「ははは・・・・・ありがと、のりちゃん。」
「実は、さっき天邪鬼さんが、蒼くんと紺くんを・・・・・」
「なんだって!!2人に怪我は無かったのか?」
「ええ、鬼太郎さんと八咫烏さんのおかげで・・・・・」
「そうか・・・・すまなかったな、八咫烏。」
「ありがとうよ・・・鬼太郎、おやっさん。」
「大丈夫だったか、天、碧・・・・」
「うん、鬼太郎おじさんかっこよかったよ。」
「そうか・・・・・よかったな。」
「天邪鬼・・・・いずれ封印せねばなるまいな・・・・・空海殿が封印したのが1200年前・・・・何らかの理由で封印が説けたようだが・・・・やっかいなやつだ。」
「ああっ俺がやるよ・・・・・・それが俺の仕事だ。」
「うむ・・・・そうだな。」




